Beatoraja ビルドまでの流れ

Beatorajaのリリース前の最新機能を試してみたい人や、開発に参加したいけど環境構築手順を調べるのが億劫だという人のためにbeatorajaをソースコードからビルドする手順を説明します。 スクリーンショットWindowsのものですが、Macでもほぼ同様の手順でできます。

1. JREJava実行環境)のインストール、beatorajaの動作確認

まだbeatorajaを動かしたことがないという人は、下記の記事を参考に動作確認と操作方法の確認をしておきましょう。

lntakeshi.hateblo.jp

5pmeternal.hatenablog.com

2. JDKJava開発キット)とIDE統合開発環境)のインストール

Javaでの開発を行うにはJREとは別にJDKというものが必要になります。 下記URLからインストールしてください。 JREは64bit版をインストールしていると思いますが、こちらも64bit版を選びます。

Java SE Development Kit 8 - Downloads

Java用に使えるIDEはいろいろありますが、有名どころであれば多分どれでも大丈夫です。 ここではIntelliJ IDEAの場合を説明します。下記のリンクにある、「Community」と書かれている方をダウンロードすると無料で使えます。

www.jetbrains.com

3. Beatorajaのソースコードのダウンロード

とりあえず1回だけ試しにビルドできれば十分という方は、下記リンク先にある[Clone or download]という緑色のボタンを押し、[Download ZIP]を選択すると最新の開発版のソースコードをダウンロードできます。

github.com

今後定期的に最新機能をチェックしてみたいと思っている方や、開発に参加する予定のある方はcloneを行うことになります。ここでは説明しきれないので、わからない方はgitでググってみてください。

Beatoraja公式にまだ取り入れられていない機能を試したい場合は、上記リンクとは別の場所から落とす必要があります。(gitを使えばこれも簡単にできます。) 例えば、私が24鍵関連の機能を実装・修正している系統は https://github.com/excln/beatoraja/tree/keyboard-mode にあります*1。ページの見た目がほとんど同じなので、初めての方は混同しないように気を付けてください。

4. プロジェクトの読み込みと設定・ビルド

詳しい人向けの説明:Ant用のbuild.xmlが入っているのでそれを使ってください

IntelliJを起動し、[File]→[Open…]でソースコードを解凍して現れたbeatorajaフォルダを開きます。 その後、「SDKの設定をしますか?」というような感じの英語のメッセージが現れたら指示に従い、2でインストールしたJDKを使用するように設定を行います。この設定は[File]→[Project Structure…]から行うこともできます。

f:id:excln:20170903100102p:plain f:id:excln:20170903100307p:plain

数字の部分は場合によって異なりますが、大体このスクリーンショットのようになるように設定すれば大丈夫です。

次に、Project画面の中にあるbuild.xmlを右クリックし、[Add as Ant Build File]を選択します。するとAnt Buildという画面が現れると思うので、その中にある[create_run_jar]という項目をダブルクリックすることでビルドが始まります。

f:id:excln:20170903100747p:plain f:id:excln:20170903101117p:plain

次回以降は[create_run_jar]をダブルクリックするだけでビルドできます。 メニューバーにもビルドをするコマンドがありますが、そちらは使いません。

5. 動作確認

ビルドに成功するとbeatorajaフォルダ内にbeatoraja.jarができています。1で動作確認したときと同様、beatoraja-config.batなどから起動してみましょう。 お疲れさまでした。

6. おまけ

  • Beatorajaの操作方法や仕様については、冒頭で紹介したブログ記事のほかに、ソースコードのmanualフォルダ内にあるテキストファイル、beatoraja Wiki などにも説明があります。
  • 明らかなバグを発見した場合、Issues を確認し(修正済みでClosed状態になっている可能性もあるので注意)、まだなければ[New Issue]ボタンで報告しましょう。GitHubのアカウントが必要となります。英語で伝わるか心配な場合は日本語の説明を添えておけばよいと思います。
  • いくつかライブラリを使用していますが、それらはjarファイルの形で同梱されているので特に何かをする必要はありません。前述のようにAnt Buildを用いればビルドできるはずです。
  • BMSファイルや難易度表の読み込みなどの部分はライブラリ化されている*2ので、該当箇所のソースコードを変更する場合は更に別の手順が必要になります。
  • これはソースコードからビルドする場合に限らないですが、beatorajaの設定ファイル類の仕様は頻繁に変更されるので、バージョン変更後に古いファイルが残っていると動作に支障を来す場合があります。 動作がおかしくなった場合は以下のファイルを消してみてください。
    • config.json, player/player1/config.json
    • songdata.db, songinfo.db(選曲画面がおかしくなった場合。楽曲再読み込みしてください)
    • tableフォルダ内のファイル(難易度表データがおかしくなった場合。難易度表再読み込みしてください)

*1:現在ここにある24鍵機能は公式に取り込まれているので、24鍵目当ての方は公式版で大丈夫です。

*2:jbms-parser, jbmstable-parser